交通事故・労災のケガの治療|整形外科専門医が解説【福岡市中央区小笹】
- 2026/06/01
- 交通事故・労災
その痛み、放っておかない。
交通事故・労災のケガに向き合う整形外科
福岡市中央区小笹の佐々木整形外科です。交通事故や仕事中のケガは、ある日突然起こります。痛みのつらさに加えて、「どこで治療すれば?」「費用は?」「手続きは?」と、わからないことだらけで不安になられる方がほとんどです。
特に交通事故では、事故直後は痛みを感じにくく、数日たってから首や肩の痛み・しびれが出ることがあります。こうしたケガを慢性化させず、適切な補償のもとで治療を受けるために、早めの受診が大切です。このページでは、交通事故・労災のケガについて、整形外科医の立場から、できるだけ具体的に解説します。

この記事のまとめ
✓ 交通事故のケガは症状が遅れて出ることがあり、早めの受診が大切です
✓ むち打ち(外傷性頸部症候群)は、症状により大きく5つの型に分けられます
✓ 整形外科は画像検査による診断と、診断書・後遺障害診断書の作成ができます
✓ 整形外科と整骨院は役割が異なり、連携して治療を進めることもできます
✓ 仕事中・通勤中のケガは労災保険の対象になります
本記事は、日本整形外科学会認定 整形外科専門医・医学博士の佐々木颯太医師が、整形外科診療ガイドラインおよび公的機関の情報を参照して作成しています。なお、慰謝料・示談など法律に関わる事項は、保険会社や弁護士など専門家にご相談ください。
目次
交通事故・労災のケガでお悩みの方へ
交通事故や仕事中のケガは、突然の出来事です。「どこで治療を受ければいいのか」「費用はどうなるのか」「手続きは何が必要か」——わからないことが多く、不安に感じるのは当然です。当院では、こうした不安に寄り添いながら、診察・診断・治療を通じてサポートします。
なぜ早めの受診が大切か
交通事故の直後は、興奮や緊張で痛みを感じにくいことがあります。そして、数日たってから首や肩の痛み、頭痛、しびれなどが現れることが少なくありません。早めに受診することには、2つの大切な意味があります。
① 体のため
早期の診断と治療で、ケガの慢性化を防ぎ、回復を早めることが期待できます。
② 補償のため
事故とケガの関係を医学的に記録します。受診までの期間が空くと、関係がわかりにくくなることがあります。
事故にあってから治療までの流れ
交通事故にあったら、おおまかに次の流れになります。
警察へ届け出る
「交通事故証明書」の交付に必要です。痛みがあれば人身事故として届け出ます。
加害者・保険会社の連絡先を確認
治療費の手続きに必要です。相手方と保険会社の連絡先を控えます。
保険会社に通院先を伝える
当院で治療を受ける旨をお伝えください。手続きがスムーズになります。
できるだけ早く整形外科を受診
痛みがなくても受診を。受付で交通事故が原因とお伝えください。
診断・治療・リハビリ
医師の診断のもと、治療とリハビリを継続します。経過を記録します。
むち打ち(外傷性頸部症候群)とは
「むち打ち」は、追突などの衝撃で首がムチのようにしなることで起こるケガの総称です。医学的には外傷性頸部症候群や頸椎捻挫と呼ばれ、交通事故のケガで最も多いものです。次のような症状が、事故から少し時間をおいて現れることがあります。
- 首・肩の痛み、こり、動かしにくさ
- 頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気
- 手や腕のしびれ、力の入りにくさ
- 全身のだるさ、不眠
むち打ちの5つの型
むち打ち(外傷性頸部症候群)は、症状によって大きく次の型に分けられます。型によって症状や治療の進め方が異なります。
| 型 | 主な特徴 |
|---|---|
| 頸椎捻挫型 | 最も多い型。首や肩の痛み・こり・張り。首まわりの筋肉や靭帯の損傷によるもの。 |
| 神経根症状型 | 首の神経が刺激され、腕や手の痛み・しびれ、力の入りにくさが出る。 |
| バレ・リュー型 | 頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気など。自律神経の関与が考えられる。 |
| 脊髄症状型 | 脊髄が関わり、足のしびれや歩きにくさ、排尿の異常などが出ることも。注意が必要。 |
| 脳脊髄液 減少症型 |
起き上がると強くなる頭痛などがみられることがある、比較的まれな型。 |
このように、ひとくちに「むち打ち」といっても症状はさまざまです。なかには注意が必要な型もあるため、自己判断せず、整形外科で状態を確認することが大切です。
こんな症状は受診を
次のような症状がある場合は、できるだけ早く整形外科を受診してください。
☑ 事故のあと、首や肩、腰が痛む
☑ 頭痛・めまい・吐き気がある
☑ 手や足がしびれる、力が入りにくい
☑ 事故直後は何ともなかったが、数日して症状が出てきた
☑ 痛みで、仕事や家事、睡眠に支障がある
治療費・自賠責保険のしくみ
交通事故の治療費は、多くの場合、加害者側の自賠責保険・任意保険から支払われ、窓口での自己負担なく治療を受けられることがあります(過失割合などによって異なります)。おおまかなしくみは次のとおりです。
治療費の流れ(イメージ)
患者様(被害者)が受診・治療
▼
治療費は加害者側の保険会社へ請求
▼
多くの場合、窓口の自己負担なし
※過失割合や保険の種類により異なります
通院の交通費や、休業に対する補償の対象となることもあります。ただし、取り扱いは事故の状況や保険の種類によって異なるため、費用や補償の詳しいことは、必ず保険会社にご確認ください。慰謝料や示談など法律に関わることは、保険会社や弁護士など専門家にご相談ください。当院は、医療機関として診療と必要な書類の作成を行います。
整形外科で受けるメリット

画像検査による診断
レントゲンなどで、骨折・脱臼などの有無を確認できます。外見や痛みだけではわからない損傷が見つかることもあります。必要に応じて、MRIなどの精密検査ができる医療機関をご紹介します。
医師による治療と医学的管理
痛みが強い場合の薬物療法や、リハビリテーションなど、医師の管理のもとで治療を行います。症状の経過を医学的に記録することは、適切な補償のためにも大切です。
診断書・後遺障害診断書の作成
診断書や後遺障害診断書は、医師のみが作成できます。治療を続けても症状が残った場合に、後遺障害の認定に必要となる書類です。
整形外科と整骨院の役割の違い
交通事故のケガでは、整形外科(医療機関)と整骨院・接骨院のどちらに通うか迷われる方がいます。これはどちらが優れているという話ではなく、役割が異なるもので、目的に応じて使い分けたり、連携したりできます。
| 整形外科(医療機関) | 整骨院・接骨院 | |
|---|---|---|
| 担当 | 医師 | 柔道整復師 |
| 画像検査 (レントゲン等) |
できる | 行わない |
| 薬の処方・注射 | できる | 行わない |
| 主な施術・治療 | 医師の診断に基づく治療・リハビリ | 手技・物理療法による施術 |
| 診断書の作成 | できる | 行わない |
交通事故のケガでは、まず整形外科を受診して診断を受けることが基本です。診断や書類の作成は医師が行い、施術の面で整骨院・接骨院と連携して治療を進めることもできます。整形外科に通院しながら整骨院にも通う(同時通院)場合の取り扱いは、保険会社によって異なるため、事前にご確認ください。それぞれの役割を活かして、ご自身の症状や状況に合った形で治療を受けることが大切です。
通院の頻度と期間の目安
むち打ちなどの交通事故のケガは、症状にもよりますが、数か月ほどかけて治療していくことが多くあります。回復には、ある程度の通院の継続が大切です。通院の間隔が空きすぎたり、自己判断で早くにやめてしまったりすると、回復が遅れることがあります。
どのくらいの頻度・期間で通うのがよいかは、ケガの程度や経過によって一人ひとり異なります。医師が状態をみながら、その方に合った通院の進め方をご相談します。治療を続けても症状が残る場合の考え方については、次の項目で説明します。
症状固定と後遺障害診断書
治療を続けても、これ以上は症状の改善が見込めないと医師が判断する状態を「症状固定」といいます。症状固定の時点で痛みやしびれなどの症状が残っている場合、後遺障害として、その内容を記した「後遺障害診断書」を医師が作成することがあります。
後遺障害診断書は、後遺障害の認定に用いられる大切な書類で、医師のみが作成できます。なお、後遺障害の等級認定や、それに基づく補償・示談などの手続きは、保険会社や専門機関が関わる法律・保険の領域です。これらについては、保険会社や弁護士など専門家にご相談ください。当院は、医療機関として診療と書類の作成を担います。
労災(仕事中・通勤中のケガ)
仕事中や通勤中のケガ・痛みは、労災保険(労働者災害補償保険)の対象になります。労災は、大きく次の2つに分けられます。
業務災害
仕事中に起きたケガ。重い物を持って腰を痛めた、職場で転倒した、など。
通勤災害
通勤の途中で起きたケガ。通勤中の転倒や事故など。
労災保険を使う場合、原則として窓口での自己負担はありません。手続きには、勤務先を通じて、所定の様式の書類(療養(補償)給付の請求書など)が必要になります。受診の際に、仕事中・通勤中のケガである旨をお伝えください。手続きの詳細は、勤務先や労働基準監督署にもご確認ください。
当院の対応
佐々木整形外科では、交通事故・労災のケガに対して、次のような対応を行います。
- レントゲンなどによる診断、医師による診察
- 薬物療法、リハビリテーション
- 診断書・後遺障害診断書の作成
- MRIなどの精密検査や手術が必要な場合の、連携医療機関のご紹介
受診の際は、交通事故・労災が原因である旨を受付でお伝えください。痛みやしびれが続く間は、医師が治療終了と判断するまで、継続して通院されることをおすすめします。
よくある質問
Q. 事故直後は痛くないのですが、受診した方がいいですか?
A. はい。むち打ちは数日たってから症状が出ることがあります。事故とケガの関係を記録するためにも、早めの受診をおすすめします。
Q. 治療費はかかりますか?
A. 多くの場合、自賠責保険などにより窓口の自己負担なく治療を受けられます(過失割合などによります)。詳しくは保険会社にご確認ください。
Q. 整骨院に通っていますが、整形外科にも通えますか?
A. 整形外科での診断・医学的管理は大切です。整骨院と連携して治療を進めることもできます。同時通院の取り扱いは保険会社によって異なるため、事前にご確認ください。
Q. 慰謝料や示談について相談できますか?
A. 慰謝料・示談など法律に関わることは、保険会社や弁護士など専門家にご相談ください。当院は医療機関として、診療と診断書の作成を行います。
Q. 仕事中のケガはどうすればいいですか?
A. 労災保険の対象になります。受診の際に仕事中・通勤中のケガである旨をお伝えください。手続きは勤務先にもご確認ください。
事故・労災のケガでお困りの方へ
交通事故や労災のケガは、痛みだけでなく、手続きや補償の不安も大きいものです。大切なのは、慢性化させないために早めに受診し、適切な診断と治療を受けることです。福岡市中央区小笹で交通事故・労災のケガにお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。
交通事故・労災に関する記事一覧
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参考文献・参考情報
・日本整形外科学会 公式サイト
・国土交通省 自動車総合安全情報(自賠責保険)
・厚生労働省 労災保険に関する情報
・外傷性頸部症候群(むち打ち)に関する診療情報