PRP治療の効果・痛みは?適応と種類を整形外科医が解説【福岡市中央区小笹】
- 2026/03/27
- 膝の痛み
この記事のまとめ
✓ PRP療法は、自分の血液から取り出した成分を用いて組織の修復を促すことを目的とした治療です
✓ なかなか改善しない膝の痛みや腱の障害などで検討されることがあります
✓ 通常PRPとFD(フリーズドライ)では、成分の安定性や扱いが異なります
✓ 効果には個人差があり、科学的根拠は確立の途上にあります
✓ 保険適用外の自由診療(全額自己負担)で、リハビリとの併用が大切です
本記事は、日本整形外科学会認定 整形外科専門医・医学博士の佐々木颯太医師が、整形外科診療ガイドラインおよび国内外の医学文献を参照して作成しています。

目次
なかなか治らない痛みでお悩みの方へ
福岡市中央区小笹の周辺で、「長く続く痛み」のご相談は少なくありません。「膝の痛みがずっと続く」「注射や湿布で改善しない」「リハビリしても変わらない」といった症状の背景には、組織の修復力が低下し、治ろうとしても治りきらない状態が関わっていることがあります。こうした段階で検討される選択肢の一つが、組織そのものの回復を促すことを目的としたPRP療法です。
PRP療法とは|自分の血液を用いる治療
PRP(Platelet-Rich Plasma:多血小板血漿)とは、採血した血液から血小板を多く含む成分を取り出したものです。血小板には成長因子(グロースファクター)や炎症を調整する物質が含まれており、患部に注射することで、炎症の軽減や組織修復の促進、痛みの軽減が期待されるとされています。
主な適応
主に「治りにくい慢性的な痛み」が対象になります。
どんな方に向いているか|状態別の目安
PRP療法は誰にでも効く治療ではありません。状態の見極めが大切です。
検討されることが多いケース
- 3か月以上、痛みが続いている
- ヒアルロン酸や内服で改善が乏しい
- 手術はできるだけ避けたい
あまり向かないケース
- 急性の強い炎症がある
- 感染の可能性がある
- 重度の変形(末期の変形性膝関節症など)
これらの場合は、まず他の治療を優先して検討します。
PRPの種類|通常PRPとFD(フリーズドライ)
PRPにはいくつかの種類があり、扱いや特徴が異なります。
通常PRP
- 採血後にその場で調製して使用する
- 成分の濃度などに個人差・ばらつきが出やすい
FD(フリーズドライPRP)
- 一度加工・濃縮して用いる
- 成分が比較的安定しているとされる
どちらが適しているかは状態によって異なり、効果を保証するものではありません。
効果の実際|どれくらい期待できるか
PRP療法は注射の直後に大きな変化が出るというより、数週間〜数か月かけて徐々に変化を感じることが多い治療です。一方で、変形性膝関節症などに対するPRPの有効性については、効果を示す報告がある一方で科学的根拠はまだ確立の途上にあり、効果には個人差があります。当院では適応を見極めたうえでご提案します。
痛みはあるか|実際のところ
注射に伴い、チクッとした痛みや軽い圧痛が生じることがあります。当院では超音波(エコー)で位置を確認しながら注射し、必要に応じて麻酔を併用することで、負担をできるだけ抑えることを心がけています。
副作用と注意点|安全性について
PRPは自分の血液を用いるため比較的安全性は高いとされますが、次のような可能性があります。
- 一時的な痛みの増強・腫れ・違和感
- 注射部位の内出血(まれ)
- ごくまれに感染
自由診療に関する重要事項(医療広告ガイドラインに基づく記載)
診療区分
PRP療法は公的医療保険が適用されない自由診療(全額自己負担)です。
費用
1回あたり [ 税込○○,○○○円 を記入 ](標準的な治療回数:1〜2回程度。状態により異なります)
主なリスク・副作用
注射部位の一時的な痛み・腫れ・内出血、ごくまれに感染など。効果には個人差があり、効果を保証するものではありません。
使用する医療機器について
PRPの調製に用いる分離キット等:[ 製品名/国内承認の有無 を記入 ] ※国内未承認の機器を用いる場合は、(1)未承認である旨、(2)入手経路、(3)国内で承認された同一・類似の機器の有無、(4)諸外国における使用状況・安全性等に係る情報 を必ず記載してください。
関連法令に基づく提供体制
本治療は「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に基づき、再生医療等提供計画を地方厚生局へ届け出たうえで提供します([ 届出受理後に開始/計画番号 を記入 ])。
ヒアルロン酸注射との違い
よく比較されるのがヒアルロン酸注射です。目的が異なります。
ヒアルロン酸(保険診療)
- 痛みをやわらげ、動きを改善する対症療法
PRP(自由診療)
- 組織の修復を促すことを目的とした治療
リハビリとの併用が大切です
PRP療法は単体で完結する治療ではありません。膝の痛みの背景には筋力の低下や動作・姿勢の問題が関わっていることが多く、リハビリ(筋力・動作の改善)との併用が結果を大きく左右します。
治療の流れ|初めての方へ
- 1.来院・受付
- 2.問診と診察
- 3.状態評価(必要に応じて画像検査)
- 4.治療方針のご相談(PRP・リハビリなど)
ご希望や状態を確認したうえで進めます。ご納得いただかないまま施術を行うことはありません。
よくある質問
Q. 何回くらい必要ですか?
A. 多くは1〜2回程度ですが、状態によって異なります。
Q. すぐ効きますか?
A. 数週間〜数か月かけて徐々に変化を感じることが多い治療です。効果には個人差があります。
Q. 保険は使えますか?
A. PRP療法は保険適用外の自由診療(全額自己負担)です。費用は本文の「自由診療に関する重要事項」をご確認ください。
Q. ヒアルロン酸との違いは?
A. ヒアルロン酸は痛みをやわらげる対症療法、PRPは組織の修復を促すことを目的とした治療です。
痛みを放置すると
痛みを長く放置すると、軟骨や組織の変性、筋力の低下、関節機能の低下につながる可能性があります。まずは現在の状態を確認することが大切です。
まとめ
PRP療法は、慢性的な痛みや治りにくい組織の障害に対して検討される、組織の回復を促すことを目的とした治療です。ただし、すべての痛みに適応があるわけではなく、効果には個人差があり、科学的根拠も確立の途上にあります。保険適用外の自由診療である点も含め、適応とリスクを理解したうえで選択することが大切です。福岡市中央区小笹で慢性的な痛みにお悩みの方は、まずは状態を確認することから始めましょう。
関連記事
参考文献
・日本整形外科学会 公式サイト
・American Academy of Orthopaedic Surgeons (AAOS) Clinical Practice Guideline
・Filardo G, et al. Platelet-rich plasma injections for knee osteoarthritis
・Campbell’s Operative Orthopaedics