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人工膝関節置換術とは?手術を検討するタイミングを整形外科専門医が解説【福岡市中央区小笹】|福岡市中央区小笹の整形外科|佐々木整形外科

人工膝関節置換術とは?手術を検討するタイミングを整形外科専門医が解説【福岡市中央区小笹】|福岡市中央区小笹の整形外科|佐々木整形外科

人工膝関節置換術とは?手術を検討するタイミングを整形外科専門医が解説【福岡市中央区小笹】

この記事のまとめ

✓ 人工膝関節置換術は、傷んだ膝の関節面を人工の部品に置き換える手術です

✓ 主な目的は「痛みをとること」で、多くの方が歩行のつらさの改善を実感します

✓ まず保存治療を行い、改善が乏しく生活に支障が強い場合に検討します

✓ 正座など深く曲げる動作は制限されることがあり、回復にはリハビリが欠かせません

✓ 当院は手術が必要な場合に連携医療機関をご紹介し、術前・術後のサポートを行います

本記事は、日本整形外科学会認定 整形外科専門医・医学博士の佐々木颯太医師が、整形外科診療ガイドラインおよび国内外の医学文献を参照して作成しています。

医師と一緒に膝の状態を確認しているイメージ
画像を見ながら、手術が必要かどうかを一緒に考えます

膝の手術をすすめられて迷っている方へ

外来で膝の診察をしていると、「ほかの病院で手術をすすめられたが、踏み切れない」「人工関節と聞いて怖くなった」というご相談をよく受けます。手術は大きな決断ですから、不安に思うのは自然なことです。

大切なのは、人工膝関節置換術がどんな手術で、どんなときに必要になり、何が改善して何が改善しにくいのかを、正しく理解することです。この記事では、整形外科医の立場から、手術を検討するタイミングや術後の流れまで、できるだけ率直に解説します。

人工膝関節置換術とは

人工膝関節置換術(じんこうひざかんせつちかんじゅつ)とは、変形やすり減りで傷んだ膝の関節面を、金属やポリエチレン(医療用プラスチック)でできた人工の部品に置き換える手術です。主に、進行した変形性膝関節症や関節リウマチなどで、関節の傷みが強く、ほかの治療で痛みが取りきれない場合に行われます。

手術のいちばんの目的は「痛みをとること」です。痛みのために歩けない、眠れない、外出できないといった状態を改善し、生活の質を取り戻すことを目指します。

全置換と部分置換

人工膝関節の手術には、大きく2つのタイプがあります。どちらが適しているかは、傷んでいる範囲や変形の程度によって異なります。

人工膝関節全置換術(TKA)

膝関節の表面全体を人工部品に置き換える方法です。変形が膝全体に及んでいる場合に選択されます。

人工膝関節単顆置換術(UKA・部分置換)

傷みが膝の内側または外側の一部に限られている場合に、その部分だけを置き換える方法です。骨や靭帯を多く残せる一方、適応は限られます。どちらが向くかは、画像所見や膝の状態をふまえて判断します。

手術を検討するタイミング

人工膝関節置換術は、膝が痛いからといってすぐに行うものではありません。まずはリハビリ・注射・生活改善などの保存治療を十分に行うのが原則です。そのうえで、次のような状態が続く場合に検討されます。

  • 保存治療を続けても痛みが強く、改善が乏しい
  • 痛みのために歩行・睡眠・階段の上り下りなど日常生活に大きな支障がある
  • レントゲンで関節の変形・軟骨のすり減りが進行している
  • 外出や趣味をあきらめるなど、生活の質が大きく下がっている

逆に、保存治療で痛みが落ち着いている場合は、急いで手術をする必要はありません。手術を受けるかどうかは、画像だけでなく、ご本人の生活への支障や希望をふまえて、相談しながら決めていくものです。

手術で期待できること・限界

人工膝関節置換術では、多くの方で痛みが大きく軽減し、歩行が楽になります。痛みであきらめていた外出や旅行ができるようになる方も少なくありません。

一方で、限界も正直にお伝えしておきます。人工関節は「元どおりの自分の膝」になるわけではありません。正座や深くしゃがむ動作は制限されることがあり、激しいスポーツには向きません。効果や回復の程度には個人差があります。手術を検討するときは、良い面と限界の両方を理解しておくことが大切です。

リスクと注意点

人工膝関節置換術は広く行われている手術ですが、どんな手術にもリスクはあります。主なものとして、次のようなものが知られています。

  • 感染(人工関節の感染は治療が難しくなることがあります)
  • 血栓症(深部静脈血栓症・肺塞栓症)
  • 人工関節のゆるみ・摩耗(長期的に再手術が必要になることがあります)
  • 手術後の痛みやこわばりが残ること

こうしたリスクや、持病・年齢・活動量などをふまえ、手術を行う医療機関で十分な説明を受けたうえで判断することが大切です。

手術後の回復とリハビリ

人工膝関節置換術では、術後のリハビリが回復の鍵になります。多くの場合、手術後の早い時期からリハビリを始め、立つ・歩く・膝を曲げ伸ばしする練習を段階的に進めます。入院期間やリハビリの進み方は、医療機関や個人の状態によって異なります。

退院後も、筋力や歩行を整えるためのリハビリを続けることが、長期的な経過を良くするために重要です。当院でも、術後のリハビリや経過のフォローをサポートできます。

→ 膝のリハビリについて

→ 膝の手術後のリハビリについて

手術後の膝のリハビリテーションの様子
手術後は、リハビリで歩行や膝の動きを段階的に整えていきます

当院の役割|手術の前後をサポートします

佐々木整形外科は外来診療を行うクリニックで、人工膝関節の手術そのものは行いません。当院の役割は、まず保存治療でどこまで改善できるかを大切にすること、そして手術が必要と考えられる場合に、信頼できる連携医療機関をご紹介することです。

「手術をすすめられたが迷っている」という段階でのご相談も歓迎します。手術が本当に今必要なのか、まだ保存治療でできることがあるのかを、一緒に考えます。また、手術を受けられた後のリハビリや経過のフォローも、当院で継続して行えます。

よくある質問

Q. 手術しないと歩けなくなりますか?

A. 必ずしもそうではありません。まず保存治療を行い、改善が乏しく日常生活への支障が強い場合に手術を検討します。

Q. 人工関節はどのくらいもちますか?

A. 個人差がありますが、一般に15〜20年程度を目安とする報告があります。活動量や体重などによって異なり、長期的にはゆるみなどで再手術が必要になることもあります。

Q. 正座はできますか?

A. 人工膝関節では、正座など深く曲げる動作は制限されることがあります。

Q. 手術後はどのくらいで歩けますか?

A. 多くは手術後の早い時期からリハビリを始め、歩行練習を進めます。回復には個人差があり、入院・リハビリ期間も医療機関により異なります。

Q. この病院で手術はできますか?

A. 当院は外来診療を行うクリニックのため、手術は行っていません。手術が必要な場合は連携医療機関をご紹介し、術前・術後のリハビリや経過のフォローをサポートします。

まとめ

人工膝関節置換術は、進行した膝の痛みに対して、痛みをとり生活を取り戻すための有効な選択肢です。一方で、正座などの制限やリスクもあり、まずは保存治療を十分に行ったうえで検討するものです。「手術をすすめられたが迷っている」という方は、急いで決める前に、一度ご相談ください。福岡市中央区小笹で膝の痛みにお悩みの方の力になれればと思います。

ご注意 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療効果を保証するものではありません。効果やリスク、回復の経過には個人差があります。手術の適応や方法は、手術を行う医療機関での説明・診察に基づいて判断されます。

開院に向けて

佐々木整形外科は2027年春の開院を予定しています。膝の痛みに関する情報をお届けしています。

佐々木整形外科について

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→ 膝の痛みについて(総合ページ)

→ 変形性膝関節症について

→ 膝のリハビリについて

→ 膝の注射治療について

参考文献

・日本整形外科学会 公式サイト
・変形性膝関節症診療ガイドライン(日本整形外科学会)
・American Academy of Orthopaedic Surgeons (AAOS) Clinical Practice Guideline: Surgical Management of Osteoarthritis of the Knee
・Skou ST, et al. A Randomized, Controlled Trial of Total Knee Replacement. New England Journal of Medicine. 2015.