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変形性膝関節症とは?症状・原因・手術以外の治療を整形外科医が解説【福岡市中央区小笹】|福岡市中央区小笹の整形外科|佐々木整形外科

変形性膝関節症とは?症状・原因・手術以外の治療を整形外科医が解説【福岡市中央区小笹】|福岡市中央区小笹の整形外科|佐々木整形外科

変形性膝関節症とは?症状・原因・手術以外の治療を整形外科医が解説【福岡市中央区小笹】

この記事のまとめ
  • 変形性膝関節症とはどんな病気なのか
    膝が痛くなる原因(軟骨のすり減り・筋力低下など)
    歩くと痛い・階段で痛いなどの典型的な症状
    リハビリ・注射・生活改善などの治療方法
この記事は整形外科専門医・医学博士の佐々木颯太医師が、
医学的根拠(エビデンス)と臨床経験をもとに執筆しています。

変形性膝関節症と
言われたことはありませんか?

 

外来で膝の診察をしていると、よくこんな言葉を聞きます。

「軟骨がすり減っていると言われました」
「もう歳だから仕方ないですよね」

膝のレントゲンを撮ったときに、
「変形性膝関節症ですね」
と言われた経験がある方も多いのではないでしょうか。

この言葉を聞くと

・もう治らないのではないか
・手術しないといけないのではないか

と不安になる方も少なくありません。

しかし実際には、変形性膝関節症の治療には

・リハビリ
・注射
・生活改善

など、さまざまな選択肢があります。

大切なのは、膝の状態を正しく理解し、
その人に合った治療を選ぶことです。

この記事では整形外科医の立場から

・変形性膝関節症とはどんな病気なのか
・どんな症状が出るのか
・どんな治療があるのか

をわかりやすく解説します。

※膝の痛み全体について知りたい方は
膝の痛みページ


①変形性膝関節症とは

変形性膝関節症とは、
膝の関節の軟骨がすり減り、炎症が起こる病気です。

膝関節は

・太ももの骨(大腿骨)
・すねの骨(脛骨)
・膝のお皿(膝蓋骨)

などで構成されています。

骨の表面には
関節軟骨というクッションがあります。

この軟骨があることで、膝は滑らかに動くことができます。

しかし

・加齢
・負担の蓄積
・筋力低下

などによって軟骨がすり減ると、関節に炎症が起こります。

その結果

・膝の痛み
・腫れ
・動かしづらさ

などの症状が出るようになります。

変形性膝関節症の仕組みを説明する膝関節の断面図(軟骨・半月板・関節液)

【図】膝関節の構造:クッションとなる軟骨や半月板が重要です


②変形性膝関節症の症状

変形性膝関節症では、膝の使い方によってさまざまな症状が出ます。


■歩くと膝が痛い

最も多い症状です。

特に

・歩き始め
・長く歩いたあと
・立ち上がるとき

に痛みを感じることが多いです。

外来では

「歩き出すときが一番痛いんです」

という相談をよく受けます。


■階段で膝が痛い

階段、とくに下り階段で膝が痛くなる方も多いです。

これは体重の何倍もの負担が膝にかかるためです。

「階段を降りるのが怖い」

とおっしゃる患者さんも少なくありません。

変形性膝関節症患者が階段の上り下りで痛みを自覚する図


■膝が腫れる

膝の炎症が強くなると

・膝の腫れ
・熱感
・動かしづらさ

が出ることがあります。


■膝に水がたまる

膝の炎症によって
関節液が増えることがあります。

いわゆる

「膝に水がたまる」

状態です。

膝の水については
こちらの記事でも詳しく解説しています。

膝に水がたまる原因


③変形性膝関節症の原因

変形性膝関節症は、ひとつの原因だけで起こるわけではありません。

いくつかの要因が重なって起こることが多いです。


■加齢

年齢とともに軟骨の弾力は低下します。

そのため50代以降では膝痛の相談が増えてきます。

ただし、
年齢だけが原因ではありません。


■筋力低下

膝を支えている筋肉が弱くなると、膝への負担が増えます。

特に重要なのが

太ももの筋肉(大腿四頭筋)

です。

そのため膝治療では、リハビリがとても重要になります。

膝の痛みを改善するためには、
太ももの前の筋肉である大腿四頭筋を鍛えることが重要です。

椅子に座って行う大腿四頭筋トレーニング 膝の痛みや変形性膝関節症のリハビリ

椅子に座って行う大腿四頭筋トレーニング。 膝の痛みや変形性膝関節症のリハビリとしてよく行われる運動です。


■体重増加

体重が増えると膝への負担も増えます。

歩行時には
体重の3〜5倍の力が膝にかかると言われています。


■半月板損傷

半月板は膝のクッションの役割をしています。

この半月板が傷つくと、関節の負担が増え、
軟骨のすり減りが進むことがあります。


④変形性膝関節症の治療

変形性膝関節症の治療は、症状の程度によって選択します。

いきなり強い治療を行うわけではありません。


■リハビリ

膝治療の基本はリハビリです。

主に

・筋力トレーニング
・関節の動きの改善
・歩き方の指導

などを行います。

リハビリによって痛みが改善する方も多くいらっしゃいます。

膝のリハビリについての解説はこちら


■注射治療

膝の炎症が強い場合には

・ヒアルロン酸注射(→ヒアルロン酸注射の詳しい解説はこちら
・ステロイド注射(→ステロイド注射の詳しい解説はこちら)
・PRP注射(→PRP注射の詳しい解説はこちら

などを行うことがあります。

膝の注射の詳しい解説はこちら


■生活改善

膝の治療では

・体重管理
・運動習慣
・膝への負担を減らす生活

も大切になります。


■手術(必要な場合)

保存治療で改善しない場合には

・人工膝関節手術
・骨切り術

などが検討されることもあります。

ただし外来では
手術をしなくても症状が落ち着く方も多くいらっしゃいます。


⑤当院で行う膝の診察

佐々木整形外科では、膝の状態をしっかり評価するために

・レントゲン検査
・エコー検査
・運動機能評価

などを行います。

エコーでは

・関節液の量
・炎症の状態
・半月板周囲の変化

などを確認することができます。

また、当院の広いリハビリ室で
運動器リハビリテーションを行い、膝の負担を減らす体づくりをサポートします。


 ⑥よくある質問

Q. 変形性膝関節症は治りますか?

A.
すり減った軟骨そのものを元の状態に戻すことは難しいとされています。

しかし、
・リハビリ
・炎症を抑える治療
・生活習慣の改善

などによって、痛みを軽くしたり症状を安定させることは十分可能です。

外来でも
「歩くのが楽になった」
「階段が前よりつらくなくなった」

とおっしゃる患者さんは多くいらっしゃいます。

Q. 変形性膝関節症になると手術が必要ですか?

A.
必ずしも手術が必要になるわけではありません。

多くの場合は

・リハビリ
・注射治療
・生活改善

といった保存治療を行います。

これらの治療で症状が落ち着く方も多くいらっしゃいます。

手術は、
・痛みが強い
・日常生活に大きな支障がある

といった場合に検討されることがあります。

Q. 膝が痛いときは運動しても大丈夫ですか?

A.
膝の状態によって異なります。

炎症が強いときには無理をしないことが大切ですが、
適切な運動は膝の機能改善につながることもあります。

特に

・太ももの筋肉を鍛える運動
・関節の動きを良くする運動

は膝の負担を減らす効果があります。

整形外科では、状態に合わせたリハビリを行います。

Q. 膝に水がたまるのは変形性膝関節症ですか?

A.
膝に水がたまる原因の一つに、変形性膝関節症があります。

ただし、

・半月板損傷
・関節炎
・外傷

などでも水がたまることがあります。

膝の水については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

→ 膝に水がたまる原因の記事(内部リンク)

Q. どのタイミングで整形外科を受診すればいいですか?

A.
次のような症状がある場合は、一度整形外科で相談することをおすすめします。

・歩くと膝が痛い
・階段の上り下りがつらい
・膝が腫れている
・膝に水がたまっていると言われた

膝の痛みは、早めに状態を確認することで治療の選択肢が広がることもあります。

気になる症状がある場合は、無理をせずご相談ください。


⑦膝の痛みでお悩みの方へ

膝の痛みがあると

「もう歳だから仕方ない」

と言われることもあるかもしれません。

しかし実際には

・炎症を落ち着かせる
・筋力を改善する
・膝の負担を減らす

ことで症状が改善するケースも多くあります。

小笹周辺にお住まいの方で

「最近膝が痛い」
「歩くと膝がつらい」

と感じる方は、無理をせず一度ご相談ください。

膝の痛みについては
こちらのページでも詳しく解説しています。

膝の痛みページ